学際科学科の特徴

21世紀に入り、気候変動やエネルギー問題、地域間格差問題、科学技術や情報技術活用のあり方など、複雑かつ地球規模の問題への対応の必要性が高まっています。こうした既成の細分化された個別の学問領域によっては扱えない現代社会の重要な課題に対し、文理を問わず柔軟な思考と適切な方法論を用いて新しい課題に総合的な視点をもって対処できる人材の育成が、今まさに求められています。こうした要請に応えるべく、文理融合の教育研究を実現する新学科として新設されたのが学際科学科です。

これまでこのような問題は、広域科学科の広域システム分科と人文地理分科、基礎科学科の科学史・科学哲学分科が担ってきましたが、それらを学際科学科として統合し、連携を深めるために分科を廃止しました。一方で学習の性格を明確にするために、科学技術論コース地理・空間コース総合情報学コース広域システムコースの4つのコースを設けました。各コースの特徴は以下の通りです。

各コースの特徴

  • 科学技術論コース
    コース紹介

    科学史・科学哲学の伝統と科学技術社会論を融合し、科学技術の理解を十分に持ち、その歴史、哲学的側面、社会における役割を考えることのできる人材を育てます。

  • 地理・空間コース
    コース紹介

    人文地理分科と広域システム分科の都市・建築分野の教員から構成され、都市・農村問題、開発と環境、国土政策、地域経済、高齢化社会など、現代社会の問題群を空間的視点から考え、政策を提起できる人材を育てます。

  • 総合情報学コース
    コース紹介

    コンピュータネットワークやプログラミングなどの情報科学・工学の知識を習得するとともに、ICT 技術を駆使しながら、情報の価値判断、分析、創造、伝達を自由に行える人材を育てます。

  • 広域システムコース
    コース紹介

    数理科学の知識やシステム論的思考を身につけるとともに、宇宙や太陽系の構成と挙動、固体地球の変動過程、環境化学物質の特性、生態系、進化について、高度な専門性と広い視野をもった人材を育てます。

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履修科目の流れ

進学振り分け後から卒業までの各コースにおける履修科目の流れを示しています。コース共通の科目としては学科共通科目と卒業研究があり、その他、各コースにより様々な分野の選択科目が用意されています。また、希望すればサブプログラム(進化学コース)や学融合プログラムを履修することができます。

履修科目の流れ 科学技術論コース 地理・空間コース 広域システムコース 総合情報学コース
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卒業後の進路について

卒業後の進路は、第一に大学院進学があります。本学科のような学際的な研究分野では修士課程における研究が有意義であり、修士課程までの研鑽が通常広く望まれています。本学科の専任教員は主に大学院総合文化研究科広域科学専攻(広域科学システム系、及び相関基礎科学系)に所属しています。
第二に、広い見識と基本的素養を生かして、社会で活躍する実務的専門家への道があります。その場合、企業のみならず官公庁、商社、ジャーナリズム、国際機関等の計画・企画・調整部門で、広い知識に基づいた問題発見の能力と分析力にその真価を発揮できるでしょう。
第三に、大学院修了後、学際的な研究機関やシンクタンクにおける研究者やプロジェクトリーダーなどの高度な実務的専門家への道があります。

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